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トルマリン随一の美しさ!ルベライトとは?

ルベライトネックレス

ルベライトはトルマリンの一種ですが、他のトルマリンとはまた違った魅力、そして高い価値を誇ります。その秘訣は、ルベライトの持つ、鮮烈なまでに美しい深紅にあります。
もともとトルマリン自体が多彩なカラーバリエーションを楽しめる鉱物ですが、麗しい赤色を持つルベライトは特別な存在として語られてきました。現在、とても需要と人気の高いトルマリンとなっています。

この記事では、そんなルベライトについて解説いたします。

ルベライトとは?

ルベライト

① DATA

鉱物名:トルマリン

和名:紅電気石

色:レッド,ピンク,バイオレット

モース硬度:7~7.5

劈開:不明瞭

原産国:ブラジル,ミャンマー,ロシア,ナイジェリア,モザンビーク,ナイジェリア等

② 概要

ルベライトはレッドトルマリンとも呼ばれるように、赤く色づいたトルマリンを指します。

トルマリン自体がシンハラ語で「多様な」という意味を持つturmali(トルマリ)から名前をちなんでいるように、ブルーやイエロー、グリーンにブラックなど、本当に様々なカラーバリエーションを持っています。そんなトルマリンの中でも、鮮烈で濃い赤を有する個体を特別にルベライトと呼びます。

なお、ルベライトはラテン語のrubellus(ルベルス)に由来し、そのまま「赤」を意味します。トルマリンはインディコライトやバーデライトなどのように石の色味によって呼称を変えているため、その一環となります。
ただ、多種のトルマリンの中でもルベライトの稀少性は随一です。決して産出地が少ないわけではないのですが、トルマリンが採れるペグマタイト鉱山の中でも、マンガンを多く含まなくてはルベライトならではの赤味を帯びません。また、マンガン含有量が少ないとピンクに近い色味となり、そちらは「ピンクトルマリン」として区別されます。

もちろんピンクトルマリンのファンシーな色合いも人気ですが、ルベライトの妖艶な赤はなかなか他の宝石に出せる魅力ではありません。また、「ルベライト」と呼べるほどのしっかりとした赤を出せる個体は、きわめて稀少です。
ちなみに近年ではアフリカやブラジルの鉱山で、良質なルベライトが見つかりやすい傾向にあります。

しかしながら鑑別書には詳細な産地や、ルベライトといった記載がなされることはあまりありません。「トルマリン」としての評価となります。

ルベライトの特徴

ルベライトの基本的な特性はトルマリンに従います。

ケイ酸塩鉱物に属し、かつ最大の特徴は圧力をかけたり加熱したりすることで、帯電することです。そのため日本国内では長らく電気石とも呼ばれてきました。また、圧力をかける・加熱する他、水分を帯びるとマイナスイオンをも発生する、と言われています。

このトルマリンに、前述の通りマンガンが含有されたものがルベライトを生成します。ちなみに鉄由来の赤を帯びることもありますが、その場合は黒みが入るため、バイオレットや褐色に近い色を発します。

この色味は、光源によって変わることがありません。

なお、ルベライトは歴史的にルビーと混同されてきました。

例えばロシアのロマノフ王朝が「世界最大のルビー」として大切にしてきた「いちごの彫刻」。あるいは14世紀に製作され、長らくチェコ王室の戴冠式に用いられてきた「聖ヴァーツラフの王冠(ボヘミアン・クラウン)」等は、20世紀に入って旧ソ連の鉱物学者アレクサンドル・フェルスマン氏がルベライトを解析するまでは、ルビーとして扱われてきたのです。
現在、ルビーとルベライトは全く別物であることは明瞭です。そもそもコランダム由来のルビーとトルマリンでは、特性が全く異なりますね。

前述したトルマリンの帯電性しかり。また、ルビーの方がモース硬度は高く、色の生成も異なります。もっとも、ルビーもルベライトも、ジュエリー業界ではきわめて高い人気と価値を誇る貴石であることは特筆すべき点です。ただし気をつけたいのは、安価に流通しているルベライトは、トリートメント処理が施されている、ということです。
トルマリンは加熱処理を施すと色が濃くなる傾向にあり、こういったエンハンスメントの範囲内であれば「天然」としての価値を著しく落とすことはありません。

しかしながら安価な製品の中には放射線照射や着色といった人工的なトリートメントを行って美しく赤いルベライトを実現したものもあります。こういったルベライトは鑑別書に「処理石」の旨が記載されることとなります。

天然のルベライトをお探しの方は、注意が必要です。

ルベライトの買取相場と査定ポイント

トルマリンの中でも、パライバトルマリンに次いで価値が高いとされるルベライト。珍しいながらも人気のある宝石ですので、買取店も積極的に欲しいと思っているジュエリーの一つでもあります。

そのため買取相場も高い傾向にあり、状態にもよりますがSランクの色の石だと3カラットで20,000円程。さらに大きい個体は珍しいため、5カラットともなるとその倍。さらに10カラットを超えると10万円~という査定額を当店グリーバーではご提示させて頂いております。さらに一段階グレードが落ちても3カラットで1万円、多少グレードが悪くとも数千円の査定を出させて頂くことも珍しくありません。

では、どのようなルベライトが高い評価を得るのでしょうか。

第一には、まず「色」です。ルベライトの最大の特徴にして最大の魅力ですね。
赤が鮮烈で濃いほど、高値になる傾向にあります。なお、ルビーと同様に「クランベリー」や、最高品質に当たる「ピジョンブラッド(鳩の血)」と特別に呼ばれるルベライトは、当然ながら評価はきわめて高くなります。反対に赤が薄かったり、黒が強かったりするような色合いだと、マイナス査定となるケースもあります。

クラリティに関しては、トルマリン自体がその性質上インクルージョンが多いため、美しさを損ねない限りは大きく問題視されることは少ないです。
ただ、一方でインクルージョンが少なく、透明感のある個体はそれだけでプラス査定となる場合がほとんどです。なお、欠けや傷に関しては大きなマイナスポイントとなりますので、これからご売却をお考えの方は取扱いには注意しましょう。

さらに、多色性を示すパーティーカラーやキャッツアイ効果を持つルベライトは、市場動向や買取店にもよりますが、高額査定となるケースがあります。

※上記価格は当店グリーバーでの参考買取価格となります。前後20%程は時期や情勢で前後する可能性がございます。

※鑑別書が無い場合査定額をお出しできない場合もございます。その際ご希望がございましたら、鑑別作成代行させていただきます。

ルベライト

まとめ

ルベライトについて解説いたしました!

ルベライトとはトルマリンの中でも、美しく鮮烈な赤を宿した石であること。決して産地が限られているわけではないにもかかわらず、上質な赤を有するトルマリンはなかなか採れず、きわめて高い稀少性を誇っていること。その価値は、トルマリンの中ではパライバトルマリンに次ぐとも言われていることなどをご理解頂けたでしょうか。

なお、色石の鑑定は難しいという側面があります。ダイヤモンドと違って明確な評価基準がなく、また、石一つ一つに固有の特徴があり、適切な価値をつけるには貴石に精通していなくてはならないためです。

そのため、ルベライトをご売却の際は、ぜひ熟練の鑑定士を常駐させているグリーバーにお持ち込み頂ければと思います!



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